あやめ野スミアル
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西暦2004年8月24日、
西暦2003年4月15日に完成をみた新あやめ野スミアルが来訪者を迎え入れ始めてからはや1年と4ヶ月と9日。
この日、新スミアルの来訪者が遂に1万人を超えたのである。
5桁の来訪者を迎えることを夢見たであごるにとって、
新スミアルに訪れたその歴史的快挙はスミアル史上最高の喜びであった。
であごるはこの日をスミアル最大の記念日として盛大に祝うべく、喜び勇んでお山を駆け上がった。
『主よ、我が主よ。遂にこの日が参ったのです。新たなスミアルへの来訪が1万を超えたのですっ!!!』
『スス、ススス、スス・・・』
主スメアゴルは激しく吐息を漏らし、であごるの言葉の意味するところを吟味するように指を振るわせた。
『1万て何かね?』
主にとって数は問題ではなかった。
あやめ野スミアルを訪れてくれた一人一人が感謝と敬愛の対象であって、その総計などは気にするなというのだ。
決して数を数えられないわけではない。
こうして、新旧あやめ野スミアルの来訪者が遂に1万人を超え、この場所は世に広く知れ渡る存在となったのである。
沢山のご来訪ありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。