あやめ野スミアル館
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第三紀2463年 。デアゴルはスメアゴルの手によって昇天した。
その時スメアゴルはデアゴルのために穴を掘り、そこにデアゴルを埋めた。
この穴こそ、後に《あやめ野スミアル》へと発展する、であごるの家であった。
第三紀3018年3月25日。スメアゴルが昇天して根源の主になられた時、
であごるは根源からの呼びかけを受けて永き眠りから目覚めた。
であごるは小さな穴から這い出して辺りを見回した。
その場所はあやめ川に注ぐ小川に面したお山の麓だった。
霧が多くて人目に付きにくく、雨の日には急峻な丘の表面に雨水が行く筋もの流れを作るような所だ。
穴への浸水も日常的に起こる。
スメアゴル様がなぜこのような場所をであごるの家に選ばれたのかは別として、
初夏になるとあやめが咲き乱れ、森には茸、川には沢山のさかなが溢れる自然の豊かさは、
ここでの生活を静かながらも楽しいものにしてくれた。
だから、であごるはここに定住することにしたのである。
西暦2002年7月11日のことである。
旧あやめ野スミアル俯瞰図(80kb) |
旧あやめ野スミアル各館案内(28kb) |